柴犬に限らず、日本犬の性格を表わすときに「忠実」という言葉がよく使われますよね。なかには「二君に事えず」なんて格好良く言われることも。
忠臣(ちゅうしん)は二君(にくん)に事(つか)えず
《「史記」田単伝から。中国春秋時代、燕の将軍の、燕に仕えれば大きな領土を与えるという申し入れを断って首をつって死んだ、斉の王燭の死に臨んだ時の言葉》忠臣は、いったん主君を定めたのちは、他の人に仕えることはない。 引用元:忠臣は二君に事えず(チュウシンハニクンニツカエズ)とは - コトバンク
柴犬を飼っているご家庭では、甘えん坊で脱力しまくりの姿を日々見せてくれる愛犬に、「ほんまかいな?」と疑いのまなざしを向けることも多いのでは?
ていうか、それウチだ(笑)
というわけで、「柴犬は忠実な性格と言えるのか」をウチのチェリで検証してみたいと思います。
そうだよ♪
怖いと一目散に逃げる
嫌いな音というのがありまして、
- 工事で使うドリルの「ドドドド・・・」
- 花火の「ドーン!」
- 車のパンクや運動会のピストルの「パーン!」
などが聞こえると、気の毒なくらい震えて怖がります。
近所の小学校で運動会をやっていたときのこと。チェリを連れてグラウンドの横を通りかかったら、絶妙のタイミングで徒競走のスタートのピストルが「パーン!」
恐怖におののき、子供達と一緒に全力で走り始めるワンコ。
いや、あんたは走らなくていいから・・・^^;
こういうときは飼い主を振り返りもせず、自分だけ必死に逃げようとします。飼い主に忠実? 凛々しい日本犬?
ドコノ世界ノハナシデスカ・・・?
猫みたいな犬
音にはめっぽう弱いものの、相手が犬ならまったく動じません。大型犬と出会っても知らん顔をしています。
チェリが1歳のとき、近くの公園に散歩に出掛けました。
悲劇はこの後(私にだけ)起こった・・・
公園内に大型犬が侵入。首輪は付けているけどリードはなく、飼い主も見当たりません。チェリを見つけると、まっすぐこちらに向かってきました。
パニックになりつつ、「チェ・・・チェリを守らなきゃ」と、咄嗟にチェリを抱きかかえたもののそれ以上何も出来ず、大型犬が目の前に来た瞬間に
キャーーーーーーッ!!
「あ~、すみませ~ん(汗)」と公園の隣の家から飼い主登場。いつも庭にいる犬の鎖がはずれて、公園に入ってきてしまったのでした。
頼むよ・・・(一瞬、流血を覚悟した)
この間チェリは抱かれたまま、ぼ~っと大型犬を見下ろしていました。肝が据わっているのか鈍感なのか・・・
それでも、私が守ろうとしていたのはわかったのでしょう。地面に下ろしたら甘えまくって、背中を足にスリスリ、スリスリ・・・ 歩き出してもスリスリしながら私の周りをグルグル・・・
お前はネコか!!
危険が迫ったとき、チェリに守ってもらうことを期待してはいけないようです^^;
覚悟を決めた日
もともと実家で飼っていたチェリを引き取ることにしたとき、私が住んでいたマンションはペット不可でした。ペットが飼える物件を探して引っ越しが終わるまで3か月ほど、チェリはペットシッターさんのところで預かってもらっていました。
ようやく引っ越しも済み、シッターさんにチェリをマンションの入り口まで連れてきてもらったときのこと。私が1階でエレベーターを降りた瞬間、チェリの方が先に気づいて飛びついてきました。
その表情は喜ぶというより必死という感じで、目を大きく見開いて私の顔を見つめ、「ウゥ、ン~、ン~」と鼻を鳴らしながら何かを必死に訴えているようでした。
さらに、しゃがんだ私の膝に乗ろうとしては失敗して何度もずり落ち・・・
チェリはもうおっきいから無理だよ(笑)
私は「長い間ごめんね、お利口だったね」と言いながら、涙をこらえるのがやっとでした。
そして、シッターさんが帰るときになってチェリに声を掛けたのですが、チェリは私の後ろに隠れて、シッターさんを見ようともしません。シッターさんの車が見えなくなってから、やっと後ろから出てきました。
また連れて行かれるんじゃないかと警戒していたのかもしれません。
シッターさんの名誉のために書いておきます(笑) チェリを預けている間、何回かシッターさんのところに様子を見に行きました。ちゃんと世話をしてくださっていたし、シッターさんに懐いていなかったということではありません。
何か月もよそで世話になっていても、チェリにとって飼い主は私だけなんだと、このとき覚悟を決めました。
ひとり暮らしで何がしてやれるのか、どこまでしてやれるのか不安だらけだけど、チェリの信頼は裏切りたくない。チェリと真摯に向き合って、一日一日を大切に過ごしたいと思います。
今は脱力しまくり^^;
柴犬は飼い主に忠実か?
ウチのチェリで検証してきましたが、どうでしょうね?^^;
結論
ヘタレでもビビりでも甘えたでも、元気でいてくれればそれでいい!
どこのおウチのどんな子だって、世界で一番かわいいウチの子だ!!
以上!
それではまた!
【関連記事】